行ってきました!MIHO MUSEUM「極 KIWAMI 大茶の湯釜展」

土曜日, 7月 23, 2016

滋賀県信楽町の山の中にあるMIHO MUSEUM。
なかなか訪れる機会がなかったのですが、この度、社中の方にお誘いいただいて、初めて遊びに行ってきました。

京都から車に乗せてもらって向かったのですが、途中から車がすれ違えないほど細い山道を進んでいくので、本当にこの道であっているのかと内心ドキドキでした。

でも、狸にも化かされずに、無事たどり着きました!よ、よかった…。

おー!着きました。

と思ったら、ここはレセプション棟とのこと。チケットを買ってから、美術館棟へ移動します。

レセプション棟と美術館棟の間は、約500m。
その間を走っているカートに乗ってみたかったのですが、しばらく待たないといけないとのことで、歩いて向かいました。

緩やかな坂道を登り(春は桜がきれいなんだそう)、トンネルを抜けるとずーっと奥に美術館棟が見えてきました。
中に入ったら、大きな窓越しに広がる大パノラマ。山々の緑が美しかったです。

さて、今回の目的は釜。


夏季特別展「極 KIWAMI 大茶の湯釜展 -茶席の主-」を見にやってきました。

釜は最初から最後まで席中にあって、サブタイトルの通り「茶席の主(あるじ)」。
また、「釜をかける」や「在釜」ということばにも、いかに釜が茶の湯にとって重要な存在なのかがあらわれています。

この展覧会では、なんと重要文化財に指定されている9点の釜がすべて揃うとのこと。
(ちなみに、国宝に指定されている釜はないのだそう。知らなかったー。)

そして、茶の湯釜以前から芦屋、天明、京釜、そして江戸時代までの歴史の流れをたどるということで、たくさんの釜が展示してありました。

奈良時代には金属製の釜が存在していたらしいですが、普及していたのは土製の釜だそう。一番最初に、その土製の緑釉羽釜が展示してありました。ひゃー!残っているものなんですね。

気になった釜をいくつか取り上げてみると…。

霰地楓鹿図真形釜
チラシのおもて面に使われている釜です。
釜の地文も楓に鹿でかわいらしいのですが、蓋のつまみが鳥居の形をしていて、しかも蓋がちょっと山みたいに膨らんでいるんですよね。山の中腹にある鳥居みたいに見えて、凝ってるなあ!

亀甲繋文真形釜
ふたつ出ていたのですが、意外にも華やかな印象の釜です。
上から下の羽落にかけて、だんだんと亀甲のサイズが大きくなっていく、この細かさ。すごい。あと、鐶付が亀なのもポイントが高いです。
霰地釜のあの霰をひとつひとつ打っていく作業も気が遠くなりそうですが、この亀甲文も緻密な作業ですね…。

芦屋釜・浜松図 いろいろ
同じ浜松図、と言っても、ずらっと並ぶとそれぞれに個性があります。
いいなあと思ったのは、36番の「浜松舟図真形釜」。まるで、刺繍みたいに繊細な文様です。

山吹文真形釜と梅花散文真形釜
えー、こんなにかわいい地文の釜、初めて見たかも!
釜一面に可憐な花が咲き誇る、乙女心あふれる作品でした。

と、ここまでは、すべて芦屋釜。

芦屋釜とは、筑前国芦屋(福岡県)で作られていた釜のこと。
形は真形、きめ細やかな鯰肌で、美しい文様がある、というのが代表的な特徴です。


一方、天明釜は下野国佐野庄天明(栃木県佐野市)で作られていた釜。
形がさまざまで、文様はなく、荒々しく朽ちた肌が魅力です。

今回展示されていた天明釜も、車軸釜とか、富士釜とかいろんな形のものがありました。

その中で気になったのは…。

笠釜
中興名物。千利休筆 古田織部宛の書状が添っています。
実物はすごく平たい印象。鐶付が凸型なの、初めて見ました。
上部分と下部分の肌の感じが違うと思ったら、胴の三分の一が当初のままなのだそう。なるほどー。


そして、京釜へ。
茶の湯が発展し、京都三条釜座で、茶人の好みの釜が作られるようになります。

四方釜
名越三昌(古浄味)の四方釜。これが四方釜の本歌とのこと。
そして、この名越三昌があの有名な方広寺の梵鐘の棟梁を務めたのだそう。おおお!ひとり、盛り上がってしまいました。

鶴の釜
大西家二代・浄清の作。
こちらは大西清右衛門美術館でも、美術館「えき」KYOTOで開催された展覧会でも見たことがあります。
羽の一枚一枚の曲線がなめらかで立体的で、何度見ても、ため息が出るような美しい造形です。

宮嶋釜
鳥居の横の端の部分がぴょこんと出ていて、それが鐶付になっているという、なんともおもしろい意匠の釜です。ちゃんと鳥居の縦の柱が文様になってるところがいいですね。


と、リストアップしてみましたが、もしひとつあげると言われたら(言われないですけど)、与次郎の阿弥陀堂釜がいいなあ…なんて。

いやはや、一度にこんなにたくさんの芦屋釜、天明釜、そして与次郎の釜を見たことなかったです!

一見すると、みんな同じじゃないの?となるかもしれませんが、じっくり見ると、形、肌、文様、つまみ、鐶付といろいろと違うし、細やかで遊びゴゴロもあって、楽しめると思います。

本当は、席中で使われている姿を見るのが一番いいでしょうが、それはなかなか叶わない夢ですね。
濡れ釜にして掛かっている、しっとりとした姿、見てみたいなあ…。

(そして、展示室でお知り合いの先生にばったりお会いして驚きました。みなさん、見に来られてるのですねー。)

北館で釜を見た後は、反対側の南館へ常設展を見に行きました。

エジプト、アジア方面の美術品が展示してあり、なんだか外国の美術館に来たような気分に。まったく違う内容の展示を一度に見られてうれしかったです。

帰りは少し並んで待って、カートに乗ってみました。


少しの距離ですが、こういう乗り物で移動すると、ちょっとワクワクしますね。

MIHO MUSEUMにはレストランとカフェが併設されています。
今回はレストランで食事をしなかったのですが、とってもおいしそうなので、次に来たときに食べてみたいです。


夏季特別展「極 KIWAMI 大茶の湯釜展 -茶席の主-」
2016年6月4日(土)~7月31日(日)
10:00~17:00(入館は16:00まで)
一般 1,100円
休館日 月曜日

MIHO MUSEUM
滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300

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